アコースティックギターの3弦、なぜか切れやすいと思いませんか?「エレキギターではそんな事ないのにな」と不思議に思っている方も多いと思いますので、簡単に解説をさせていただきます。
★弦の構造
ギター弦には芯線のみで製造される「プレーン弦」と、芯線にもう一本線を巻き付けている「ワウンド弦」があります。画像を見て違いが分かるでしょうか…?
そう!エレキギターは1弦から3弦までがプレーン弦で4弦から6弦がワウンド弦なのに対し、アコースティックギターの場合は1弦~2弦までがプレーン弦で3弦から6弦までがワウンド弦で構成されています。
★芯線の太さ
一見すると、弦の太さは1弦から順に太くなりますが、構造上ワウンド弦の芯線は表面からの見た目以上に細くなっています。弦を張った際にテンションがかかるのは芯線のみなので、画像のように芯線が細いアコースティックギターの3弦は特に弦が切れやすいのです。(実は3弦の芯線はプレーン弦の2弦よりも細いんです!)
★弦のテンションの違い
ギターをレギュラーチューニングに合わせると、それぞれの弦にテンションがかかります。6弦が一番太いので強いテンションがかかっていると思われることが多いのですが、実際にはどうなのでしょう?
Daddario EJ-16のパッケージに記載されている値を見てみましょう!
1弦…10.60kg
2弦…10.57kg
3弦…13.63kg
4弦…13.58kg
5弦…13.12kg
6弦…11.32kg
どうでしょうか…?実はアコギに関しては一番強いテンションがかかっているのは3弦なんです!
★まとめ
なぜアコースティックギターの3弦は切れやすいのか。その理由は
・芯線が想像以上に細いこと
・にもかかわらず一番強いテンションがかかっていること
です!私はソロギターの曲を変則チューニングで演奏することが多いのですが、DADF#ADやGGDDADなど、3弦を下げるチューニングの際にはいつもドキドキしてしまいます(笑)。よく切れて困るという方はバラ弦で1弦、3弦を余分に持っておくと安心ですよ!